マンション購入価格はいくらにすべきか(後編):40代独身でマンションを買ったわたしの場合

マンション購入価格はいくらにすべきか(後編) マンションの購入費用・ローン・税金

前回の記事「マンション購入価格はいくらにすべきか」では、マンションの購入価格の目安について、いろいろな不動産サイトの情報やそれに対しての自分の考えなどを書いてみました。
今回はその後編です。購入価格を決めるために、実際に自分がどのような方法で計算をしたかについてご紹介します。

(なお、わたしはプロのFPではないため、一個人の体験や意見としてお読みください。周囲に聞ける人がいないといった方の参考になればと思っています)

このブログを書いた人:ぷーたん2号
地味に会社員を続けているが、メンタルが弱い(不安症)ためか、一つのことを考え始めると頭から離れず執着する性格。マンション購入においてもいろいろと調べ、悩み、条件を変え、歩き回った末にやっとこさ希望の物件の購入に至る。
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現在および未来の収支を期間ごとに計算

マンションの購入価格の決め方は「借入金額はいくらにすべきか」でも紹介しており、基本的に考えた大枠はその記事に記載した通りです。
ただ、計算の順序についてはいろいろ試しており、今回はその中で一番やりやすかった期間別の計算手順をご紹介します。

※今回記載していある内容は、計算を単純にするため(かつわたしの懐事情もあり😳)、数字自体は実際の価格ではありません。あくまで考え方としての紹介です。

手順1:購入時から64歳までの収支を計算

収支を計算するにあたり、まず、購入時の予想年齢から年金を貰うまでの期間に区切って考えます。

50歳でマンションを購入した場合:

  • 月の生活費:10万円(住居費+光熱費+その他生活費+固定資産税)
  • 月の収入:20万円
  • 月の貯蓄額:収入 – 生活費 =10万円

▼50歳から64歳までの25年間の収支合計(①):
10万x12か月x15=1800万円(貯蓄)

手順2:年金を貰い始めて以降の収支を計算

次に、年金を貰い始めてから寿命(仮)までの期間の収支を計算します。

65歳から年金を貰い、85歳まで生きた場合:

  • 月の生活費:10万円(住居費+光熱費+その他生活費)
  • 月の収入(年金):5万円
  • 月の貯蓄額:収入 – 生活費 =マイナス5万円

▼85歳までの20年間の収支合計(②):
5万x12か月x20年=1200万円(不足)

手順3:生涯の貯蓄額と老後の不足額を合算

次に手順1と2を合算します。
ここでは、マンション購入時に預金が1000万手元にあったと想定します。

  • 購入時点の貯蓄額:1000万円
  • 購入後から65歳までの貯蓄可能額(①):1800万円
  • 66歳以降の不足額(②):マイナス1200万円

▼これらを合計すると:
現在の貯蓄1000万+将来の貯蓄1800万-将来の不足1200万
=1600万円の余りとなり、これをマンション購入金額の目安とします。

これ以外の大型支出(旅行、家電、入院など)は人によってかなり変わる部分なのであえて記載はしていませんが、その分も別途差し引いて自由に使えるお金を割り出し、マンション購入金額の目安としました。

手順4:実際に物件を探してみる~調整

こうして出した金額(この例では1600万円)を条件に実際に物件を探してみたところ、わたしの場合は、希望の条件の物件はほとんどないということがわかりました。

そこで、ライフプランを変えて(旅行の回数を減らすなど)Excelを使いながら計算しつつ、自由に使えるお金を増やしたり、立地など物件の条件を変えることでマンション価格を下げたりといったように何度か調整を行いました。

わたしの場合、今後の生活や住環境など何を最も優先すべきか悩んだこともあったため、何度も計算しなおす必要があったと思います。

絶対的にゆずれない条件が決まっている人(旅行は毎年行きたい、新築でないとダメ、など)や、お金に余裕がある人、欲しい条件に合致する物件が多くある人は、そこまで何度も計算しなおす必要はないかと思います。

年金の計算方法について補足

収支の計算において、貰える年金はどうやって算出したのかというと、毎年送られてくる年金定期便の数字をほぼそのまま(若干プラス)の想定で計算しました。

年金定期便の金額は、40代までは受け取った時点での金額のため、就業を続けている限り実際に貰える金額は定期便の記載額よりは多くなります。

マンション購入時は40代後半でしたので、年金定期便の記載額は実際に貰える額より少ないはずですが、計算に余裕をもたせるためにも増えるであろう分はあえて加味せず、記載とほぼ同額(厳しめの金額)で計算してみました。

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変動要素のリスク

ここまで計算方法をご紹介しましたが、この方法には大きな穴というか変動要素のリスクがいくつかあります。

リスク1:定年までの収入について

1つは、定年までの収入についてです。65歳を定年としましたが、実際にはそれより早くリストラになるかもしれませんし😱、そうでなくても今と同じ収入をいつまで維持できるかはわかりません。

そこで、64歳までの月収の計算は、購入時点の年収だけではなく、途中からパートになることや60歳から無職になること想定し、その分もあわせたトータルでの平均月収として計算しました。

リスク2:寿命について

もう一つは、何歳まで生きるかという点です。
定年後の生活費を85歳までの20年間として計算しましたが、病気でもしない限りはこの期間が長くなる可能性は高いです。長生きリスクという言葉があるくらい、長生き=老後資金が必要ということになります。

余裕を持つのが一番だが…

これら二つ以外にも、未知の要素は考えるとキリがありませんので、予算に余裕を持たせることができればそれに越したことはありません。

わたし自身は予算が限られていたので、旅行を何回行きたいかなど大分悩みました。ただ、大型支出は自分で調整できる部分もあると割り切り(安い家電にするなど)、定年までの収入や寿命という、数年違うだけでもインパクトが特に大きい要素について考えました。

これらの変動要素に関しても同様に、手順4の調整においてExcelで複数のパターンを出しながら、あーだこーだと計算しました。

もし、「ローンを払えなくなったら売ればよい、そのためにも資産価値優先の物件を購入する」という考えの場合は、ある程度リスク許容度が広がると思うので、変動要素はそこまで気にしなくても良いかもしれません。ただ、その場合でもマンションの下落率を考慮したうえで、シミュレーションはした方が良いと思います。

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まとめ

わたしの場合は、不動産屋に行く前に自分で買える物件がどの程度か知りたかったこと、どこを妥協できるか悩んでいたので、いろいろシミュレーションしたかったこともあり、自分で考えてみました。

ただ、計算が一桁でも間違っていたら話にならないので😱、ライフプランがある程度決まっている場合は、最初からFP(フィナンシャル・プランナー)に相談した方が早く・正確だと思います。

いずれにしても、マンション購入価格は、現在の年収や借入可能額からではなく、ライフプランをもとにした生涯の支出から割り出すのがベストだと思っています。

以上、「マンション価格はいくらにすべきか(後編)」でした!

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