マンション購入価格はいくらにすべきか(前編):ちまたの情報と購入時に感じたこと

マンション購入価格はいくらにすべきか(前編) マンションの購入費用・ローン・税金

これまで数回にわたり住宅ローンについて語ってきましたが、そもそも物件の購入金額をいくらにすべきかについては、まだ書いていませんでした。これについては、借入金額の話と同様、住宅ローンの部分と絡んでくるため、あえて後回しにしておりました。

マンションの購入価格の決め方は、前回の記事「借入金額はいくらにすべきか」でも記載しましたが、今回はもう少し詳細に書こうと思います。住宅ローンの話と被る部分も多くありますが、改めて調べたことや自分のケースをご紹介します。

(なお、わたしはプロのFPではないため、一個人の体験や意見としてお読みください。周囲に聞ける人がいないといった方の参考になればと思っています)

このブログを書いた人:ぷーたん2号
地味に会社員を続けているが、メンタルが弱い(不安症)ためか、一つのことを考え始めると頭から離れず執着する性格。マンション購入においてもいろいろと調べ、悩み、条件を変え、歩き回った末にやっとこさ希望の物件の購入に至る。
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一般に言われている購入金額の算出方法

マンション購入金額の目安は、調べてみると主に以下のような算出方法があります。

方法1:年収から算出

「年収 x ~倍」というように、年収をもとにマンションの購入価格を決めるという方法です。

不動産会社によるマンションを購入した人へのアンケート調査では、マンションの購入価格は、昔は年収の5倍以内だったのに対し、現在は年収の5~7倍という回答が多いという結果だったとのことです。これは、昔に比べて金利が下がっている分、購入にまわせる資金も増えているためと言われています。

5~7倍といっても年収の倍数ですから、実際に換算すると5倍か7倍かで数百万単位の差になると思います。目安として参考にするのは良いですが、実際に買った人の金額であり、買ってローンを完済できたかまではこの結果からはわかりません。

よって、年収からマンションの購入価格を算出するというのは、あくまでざっくり目安にする程度だと思います。

方法2:借りられる金額(融資可能額)から算出

借りられる金額(融資可能額)をもとにマンションの購入価格を決めるするという方法です。
住宅ローンのシミュレーションサイトもありますが、単に年収や借入期間を指定した演算のものが多いので、不動産屋を通して行ってもらう仮審査の方がより正確です。

ただ、仮審査をするためには、頭金や借入金額、対象物件などを記入しないといけないので、探している初期の頃にはハードルが高いと思います。
また、年収や年齢、職業だけでなく、選ぶ物件によっても結果が変わってくるので、適正な購入価格の目安を知るというような目的の場合は、価格帯の違う物件で数パターン審査をする必要があります。

その他の理由においても、個人的には借りられる金額(融資可能額)をもとに購入価格を決めるという方法はお勧めしません(これについては、後ほど説明します)。

方法3:月々の返済可能額と頭金の合計から算出

毎月返済可能な金額と購入時に払える頭金をもとに、マンションの購入価格を決めるという方法です。調べた限りでは、この方法を紹介しているところが多く、個人的にも3つの中で一番適切な考え方かと思います。

ただ問題は、この返済可能額と頭金をいくらにすべきかが、そもそも悩みどころだという点でです。

返済可能額について

まず、返済可能額の計算方法ですが、考え方としてはこんな感じです。

(1) 月に使える住居費:
現在が賃貸の人なら、家賃と同等くらいが目安といわれます。
ここでは例として、12万円を月の住居費とします(高級賃貸マンションか?)。

(2) マンション購入後にかかる維持費:
次に、マンション購入後にかかる維持費を考えます。
具体的には、固定資産税、マンションの管理費・修繕積立費用の合計です。
ここでは仮に月2万円とします(立地や物件の年数などによって変わります)。

(3)月の返済可能額を算出
(1)12万円 から(2)2万円を差し引いた10万円が、月の返済可能額になります。

(4) 何年その状態を続けられるか
月の返済可能額を算出したら、それを何年続けられるかを計算します。

例えば、現在が30歳として、50歳までなら今の収入で働き続けられると考えれば、月10万円の住居費の支出を20年続けることになるので、
10万x12か月x20年=2400万円 になります。

ここで単純に、2400万円を物件価格の上限にとしよう!と言えればいいのですが、ニコニコ現金払いでない限り、ローン金利が乗っかってきます。それ以外にも、購入時の諸費用とやらもあります。

よって、余裕をもって見積もるか、より正確に考えるために、金利もあわせて物件価格はいくらまで可能かというのを、不動産屋やシミュレーションサイト(または自分)で算出してみると良いと思います。

関連記事:月の返済額と返済期間について

頭金について

次に頭金がいくら出せるかについての考え方についてです。
これについては、物件価格の~%という決め方もありますが、そもそもここでは物件価格を決めたいという話なので、これだと考えがループし続けてはいつまでたっても決まりません(実際のわたしがそうでした)。

関連記事:頭金をいくらにすべきか

巷の情報をみると、物件価格の目安を決める説明においては、「頭金は自己資金から無理のない金額をいくら出せるか考えましょう」的な説明で終わっている場合が多いようです。
それが決まらないから困ってるんだよ😭…とも言いたくなりますが。

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マンション購入金額の算出が難しいわけ

ここからは、実際にわたしがマンションの購入の際に感じたこと・わかったことを書いていきます。

頭金(手持ち金)はいくらにすべきか問題

ここまで読んでいただくとわかるかと思いますが、
結局、マンションの予算を決めるのが難しいのは、住居費以外に自分はいったどのくらいの貯蓄が将来必要なのかを合わせて考えないといけないからです。

仮に500万円の貯金があったとして、ここからどれだけを頭金に使えるかは、20歳の人と50歳の人では違ってきます。さらにいうなら、同じ年齢でも現在の収入や今後の人生設計などでも変わってきます。

不動産屋にいくとFP(ファイナンシャルプランナー)を紹介してくれるのも、結局、ライフプランを決めないとマンションの購入価格も判断できないからだと思います。
家だけを単体で考えられないので、頭金も決められず、マンション価格も決まらないとなってしまうのです。

返済可能額は本当に返済可能か

頭金だけでなく、返済可能額も算出が難しいです。言ってしまえば、あくまで絵にかいた餅の状態です。
購入時点では「毎月30万円の給料から10万円を家賃に使えます」だったとしても、その状態がいつまで続くかはわかりません。
そんなことをいっていたらキリがないのですが、わたしのように心配性な人にとっては特に、マンション購入金額をいくらにすべきかは本当に悩む問題かと思います。

融資可能額=返済可能額ではない

頭金や毎月の支払額を算出するのが難しいなら、不動産屋でシミュレーションしてくれるローンのプランや仮審査はなんなんだと思われる方もいるかもしれません。

あれは、少し乱暴な言い方をしてしまうと
銀行が回収可能と見込んでいる金額 であって
借りる側が返済可能と見込まれる金額 ではない
と思っています。

当初、ローンで借りられる可能額を算出するのに、物件を指定しないと計算できないのが不思議でした。物件がなんだろうと、今後わたしという人間が稼ぐであろう金額、返せる金額に変わりはないはずです。なのに購入する物件で借りられる金額が変わるのはなぜなのか。

その理由は、要は物件を担保にしてお金を借りることになるので、返済できなかった場合、その物件を売却することでお金を回収できるか、という視点で審査されているのだとわかりました。

会社の経営者や銀行から借り慣れている人(?)なら当たり前のことかもしれませんが、
「そうか…貸す側(銀行)は、わたしが返せるかどうかの視点では考えていないんだな🙄」
と妙に納得しました。

もちろん、物件価値を考慮してもらえることは、返済できなければ売ろうと考えている人にとっては良いかもしれません。でも、多くの人はローンを完済してずっと住み続けたいと思ってマンションを購入すると思います。

よって、ローン審査で言われた借入可能額は、あくまで上限の目安として参考程度にし、マンションの購入価格は、今後のライフプランをもとに、自分が住居費に充てられる金額を算出して考えた方が良いと思います。

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40代(アラフィフ)おひとりさまで購入したわたしの場合

さて、ここまで長々と語ってきましたが、それではわたしの場合はどう考えたのでしょうか。
結論から言いますと、残りの生涯の収支を計算し、そこからマンション購入に使えるおおよその金額を割り出しました。

具体的な方法については、次の記事でご紹介します。ここまで読ませて次回かよ!と思った方、すみません。想像以上に長くなったため、前後編で分けることにしました。

以上、「マンション購入価格はいくらにすべきか(前編)」でした!

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