新築マンション購入の諸費用とは(前編):内容の内訳と相場について改めて考えてみました

マンション購入諸費用とは マンションの購入費用・ローン・税金

マンションの購入に際して、物件価格とは別にくっついてくるのが諸費用です。
今回は、この諸費用をテーマに、2回にわけて書いていきたいと思います。
1回目の今回は、諸費用の内訳や相場を改めて整理し、自分の考えについて書いていきます。
2回目の次回では、おひとりさま40代(ほぼアラフィフ)でマンションを買った自分のケースを、相場と比べて実際どうだったかなどについて紹介する予定です。

(なお、わたしはプロのFPではないため、一個人の体験や意見としてお読みください。周囲に聞ける人がいないといった方の参考になればと思っています)

このブログを書いた人:ぷーたん2号
地味に会社員を続けているが、メンタルが弱い(不安症)ためか、一つのことを考え始めると頭から離れず執着する性格。マンション購入においてもいろいろと調べ、悩み、条件を変え、歩き回った末にやっとこさ希望の物件の購入に至る。
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はじめに:諸費用ってわかりづらい

マンションの購入を考えている人なら耳にすることが多いであろう「諸費用」ですが、なんとなく漠然としていてわかりづらいと思うのはわたしだけでしょうか。
マンションを買った今でも、諸費用の内訳や自分のときにかかった金額などを聞かれても、書類を見ずに即答できません。
今回、改めて調べてみて、なぜわかりづらいのかが見えてきたので、そのあたりも含めて書いていきたいと思います。

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諸費用とは?何が含まれる?相場は?

マンション購入時の諸費用の定義について調べてみると「物件の購入費以外にかかる費用」とか、「土地や建物、建築費以外の費用の総称」と説明されています。

結局、マンション購入時に必要な物件以外の「その他の費用」ということで、いろいろひっくるまれているため、それが諸費用がわかりづらい理由の1つだと思います。

相場の目安はだいたい、新築マンションで物件価格の3~6%、中古マンションで物件価格の6~9%といわれています。新築と中古では仲介手数料なども異なるため、割合が変わってくるのだと思いますが、同じ新築でも3~6%と3%も差があるのは、やはり項目の違いや料金が変わってくるせいでもあるのかと思います。

ここでは、新築マンションの諸費用について書いていきます。

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諸費用の中身はどれが正しい?

諸費用についていろいろな不動産サイトを調べたのですが、必ず記載されているものもあれば、サイトによっては記載されていないものもあります。
諸費用の解釈がサイトによって異なるのか、項目が一貫していないので、結局どれが正しいのか?と疑問が生まれます。これが諸費用がわかりづらい2番目の理由だと思います。

「諸費用」と「初期費用」がごっちゃになっており、そのため記載内容もまちまちになってくるのでは思います。
いっそのこと法律などで一律に定義してくれれば良いのにと思ってしまいます。

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新築マンションの諸費用内訳と内容について

一般的な分類と異なる部分もあるかもしれませんが、いろいろな情報から諸費用として記載されている項目を自分なりにカテゴリー分けしてみました。

わたしが購入した時は、諸費用については「物件価格の割合目安に収まっているから良いか」という感じで細かく照合する余裕はなかったのですが、改めて見ると気になる点がいろいろあります。その点の感想も含めて書いていきます。

物件の購入手続きに関連する諸費用

まず、以下は物件関連の諸費用で、主に売主や不動産、管理会社に払うものです。

項目 内容 相場
印紙税 売買契約書に貼る印紙代(特定の文書を作成する際に国に治める税金) 1万円(購入価格1,000万円超~5,000万円の場合)
申込証拠金 購入申込時に不動産会社へ支払う費用。
購入をキャンセルした場合は返金され、マンションを契約した際は手付金の一部として扱われる。
1万円〜10万円
手付金 売買契約時に売主へ支払うお金。返金不可。 物件価格の5~10%程度
管理準備金・
修繕積立基金
(一時金)
新築マンション購入にのみかかる費用。新築では、最初の修繕積立金がまだ貯まっていないので、購入時にまとめて徴収される。 20〜80万円ほど。マンションのグレードや専有面積面積によって金額はさまざま。

申込証拠金について:
モウシコミキョシュツキンという舌を噛みそうな項目ですが、要は「物件を買いたいからキープしておいてね」みたいな費用かと思っています。
キャンセルしたら戻ってくるし、購入したら物件価格の一部に充てられるので、わりと安心して払えるものかと思います。

ただ、ここで「あれ?」と思った方もいるかもしれません。
諸費用はそもそも土地・建物以外にかかる費用のはずなのに、申込金はマンション費用の一部に充てられるものです。申込拠出金は諸費用というより「初期費用」の方が個人的にはしっくりきます。

手付金について:
手付金は「物件を買う確約を示すためのもので、返金されない」と理解しています。
調べた不動産サイトのうち、手付金については、諸費用として含まれていない場合もありました。
手付金も売買が成立したら物件の購入代金に充てられるので、諸費用といより初期費用ではと思います。

管理準備金・修繕積立基金について:
最初の修繕積立金がまだ貯まっていないので、購入時にまとめて徴収される項目とのことで、こういった項目があるのは、買うまで意識していませんでした。
中古マンションを探していたときは、入居後に大規模修理などで一時金をとられる可能性がないかと注意して探していましたが、この項目を見て「新築も同じじゃん!」と突っ込みたくなりました。

税金に関連する諸費用

次に税金関連です。これらは「固定資産税評価額」を基に法律で計算方法が決まっており、
不動産屋によって変わるものではないので安心です(←不動産屋を信用してない)。

項目 内容 相場・計算方法
不動産取得税 不動産取得時に発生する地方税
(控除される場合もある)
固定資産税評価額
×税率3%
固定資産税 不動産などの固定資産の所有者が納付しなければならない税金 固定資産税評価額×1.4%
都市計画税 都市計画事業や土地区画事業の費用に充てることを目的にした市町村税(よって、場所によりない地域もある) 固定資産税評価額×0.3%

不動産を取得するといろいろな税金が発生します。この金額はすべて「固定資産税評価額」というのが基になっています。この金額は、マンションの購入金額ではなく、3年か4年に一度、役所関係の人が土地や建物をいろいろな基準で評価し、決められた金額だと理解しています(うろ覚え)。

不動産取得税:
不動産を取得すると1回だけ発生する税金ですが、申告すれば控除される場合が多いです。
実際に、いろいろなサイトで「申告すれば戻ってきます」と説明されており安心していたのですが、自分が購入した物件は40㎡にも満たないため適用されず、かなり凹みました。おひとりさまでマンションを買われる方は、ご留意ください。

固定資産税・都市計画税
不動産所有者が毎年払う税金です。購入したのが年の途中だった場合は、残りの期間分だけ元の所有者に支払います。

登記簿に関連する諸費用

次に、司法書士などに支払う登記関連の費用です。

項目 内容 相場・計算方法
司法書士への依頼料 登記代行の依頼料 1万円~13万円程度
登録免許税 所有権移転登記に必要な国税 新築の場合:固定資産税評価額×0.15%
抵当権設定登記費用 住宅ローンを利用する場合、不動産の登記の際に必要となる費用。 住宅ローン借入額×0.4%
(条件によって軽減処置あり。その場合は0.1%)

不動産サイトなどを見た限り、「司法書士への依頼料」と「登録免許税」については、諸費用の説明として必ず含まれています。

一方、「抵当権設定登記費用」については、記載してないところもありました。
住宅ローンを利用している場合のみ必要になるので、必ずしも発生する費用でないですが、たいていの人はローンを組むと思うので、諸費用と考えておいて良いと思います。
(なお、この項目は次の「住宅ローンに関する諸費用」に入れようかとも思いましたが、司法書士に一括で払うものなので、こちらに含めました)。

住宅ローンに関連する諸費用

次に、ローンを組んだ際に必要となる費用です。いろいろなものがありますね(ローンを組まなければマンション購入の労力は5割くらい減少するのではと思っています)。

費用の項目 内容 相場・計算方法
印紙税 ローン契約書に貼る印紙代(特定の文書を作成する際に国に治める税金) 2万円(ローン借入額1,000万円超~5,000万円の場合)
事務手数料 ローン借り入れ手数料。 金融機関によって、定率と定額がある。定額の場合は3~5万、定率の場合は、融資額の2.2%が多い。
ローン保証料 返済ができなくなったとき、保証会社にローンを返済してもらうための契約費用 借入額の0%~2%程度
団体信用
生命保険料
団信の保険料。死亡などでローンが返済できなくなった際に、ローン残高が0になる保険で、ローンを組む際は加入が必須のことが多い 住宅ローンの金利に含まれている。特約を付加する場合は年0~0.3%程度の金利が住宅ローンに上乗せされることもある。

印紙税:
物件の契約だけでなく、ローンの契約でも印紙税をとられるんですよね。
改めて印紙税とはなんぞやと調べてみたところ、課税対象の特定の文書(国に指定されている)を作成した際に収める税金のことで、文書の種類と金額により税率が決まっているようです。
同じ金額でも物件売買は1万円、ローン契約は2万円とローンの方が税金が高いってどういうことなんでしょうねぇ。

事務手数料:
事務作業に手数料を取られます。書類作成や契約のやりとりのサポートとかでしょうかねぇ。
金融機関や商品によって定額か定率のどちらを選べるかが異なるので、ローン会社での比較が面倒です。
1000万円借りた場合は、定率2.2%なら20万円、定額なら3万~5万となるので、借りる金額が高いほど定額制の方がコスパが良いようにみえますが、その分金利が高くなるという情報もありました。

ローン保証料:
自分で保証人を用意する代わりに、会社に代理人になってもらうようなケースだと思っています。賃貸でもありますね。
ただ、疑問なのが、必ずしも諸費用に入ってこないというところです。
わたしが購入する際、「事務手数料とローン保証料は、銀行により書き方が違うで内容は同じ。よってどちらかを払うケースが多い」というように聞いていました。

今回改めて調べてみても、

  • 事務手数料は定率でローン保証料がないケース
  • 事務手数料は定額で低めだけどローン保証料が必要なケース(または金利が高くなっている)

など、複数パターンあるようです。

事務手数料と保証料では内容の意味が違うので、この二つの金額が相関関係のようになっているのは、なんとなく腑に落ちないです。
事務手数料は安くて保証料を払う方が良いです、という条件で借り先を決めるという人もいるのかもしれませんが…(このあたりも法律で一律にして欲しい)。

改めて調べてみると、事務手数料とローン保証料は、なかなかブラックボックス的な気がします。

事務手数料と保証料については、以下の三菱UFJ銀行のサイトにも詳しく書いてあるので参考にしてください。
参考記事:https://www.bk.mufg.jp/kariru/jutaku/column/022/index.html

団体信用生命保険料:
これについては、金利に含まれていることが多いので、ローンを組む際にもあまり悩みませんでした。

関連記事:住宅ローンどうする?団体信用生命保険(団信)について

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まとめ

マンション購入にかかる費用を「物件購入に関するもの」「司法書士に払うもの」「住宅ローンに関するもの」の3つに分けてご紹介しました。こうしてみると、諸費用は本当にいろいろと項目が多く、見ていてい「ウキーっ🐒」となりそうですが、まずは総額が物件に対して目安内に収まっているかを確認し、それぞれの金額の根拠など不明点は、遠慮なく担当者に聞いていけば大丈夫だと思います。

ということで、以上「新築マンション購入の諸費用とは(前編)!」でした。
次回は、実際に購入した自分の金額と相場を比較したいと思います。

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正直不動産 (1) (ビッグコミックス)

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