新築マンション購入の諸費用とは(後編):相場と自分のケースの比較・購入後改めて思うこと

マンションの購入費用・ローン・税金

前回の記事では、諸費用の内訳と相場や自分の考えについて記事を書きましたが、後編の今回では、わたしがマンションを購入した際に実際にどんな諸費用を払ったか、相場との比較、購入後改めて気づいたことなどを書いてみたいと思います。

(なお、わたしはプロのFPではないため、一個人の体験や意見としてお読みください。周囲に聞ける人がいないといった方の参考になればと思っています)

このブログを書いた人:ぷーたん2号
地味に会社員を続けているが、メンタルが弱い(不安症)ためか、一つのことを考え始めると頭から離れず執着する性格。マンション購入においてもいろいろと調べ、悩み、条件を変え、歩き回った末にやっとこさ希望の物件の購入に至る。
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アラフィフ(40代後半)おひとりさまのわたしの場合

それでは早速、相場と自分のケースの比較です。
まず、諸費用の全体ですが

■おひとりさま(筆者)の場合:

購入物件:都内・新築・1LDK・40㎡未満
諸費用:物件価格の3.7%
という結果でした。

なお、この諸費用の合計には、申込証拠金や手付金は入れていません。
こられは物件価格に充てられるものなので合計には入れませんでした。

新築マンションの相場である物件価格の3~6%に対し、約4%と相場内だったので大丈夫と判断しました。ただ、3%に近付けるために、もう少し抑えられるところがあったのではとも今更ながら思います。

では、実際の内訳をみていきたいと思います。

物件の購入手続きに関連する諸費用の比較

まず、諸費用の合計には入れませんでしたが、申込拠出金と手付金はこのくらいです。

項目 相場・計算方法 おひとりさま(筆者)
申込証拠金 1万円〜10万円 1万円
手付金 物件価格の5~10%程度 物件価格の5%

どちらも相場内ではありました。

次に、それ以外の項目です。

項目 相場・計算方法 おひとりさま(筆者)
印紙税 1万円(購入価格1,000万円超~5,000万円の場合) 1万円
管理準備金・
修繕積立基金
20〜80万円ほど。マンションのグレードや専有面積によって金額はさまざま。 約30万

改めて見ると、相場内にどれも収まっており安心しました(今頃?)

管理準備金・修繕積立基金は、相場を見るともう少し安い場合もあるようですが、わたしのマンションはエントランスに若干スペースがあるので、その分高くなっているのかもしれません。

現在、月々の管理費や修繕費が約1万5千円のため、単純計算として20か月分(1.8年分)を初期費用として一括で払ったことになります。途中から入居した人はこの分の費用がないと考えると、なんか複雑な気分です…🙄

上記以外で払ったもの

わたしが支払った物件に関する諸費用には、その他にも以下のものがありました。

  • 入居時以降の管理費、修繕積立金(2か月分)
  • 引き渡し事務代行手数料

管理費、修繕積立金の先払いは、賃貸でも入居時に家賃2か月分を収めたりするのと同じようなもので、特に問題ないかと思いました。
問題は、「引き渡し事務代行手数料」という謎の金額です。

今回改めて調べても、そういう手数料ががかるという情報は見つからず、改めて気になりました。
新築では仲介手数料が発生しないので、見積もりを見た際に、この金額を下げられないのかさらっと聞いてみたのですが、「決まっている金額なので」という回答だった気がします。
物件を値下げしてもらったこともあり、ここで数万をごねるのもどうかと思ったのですが、今となっては、ぼったくられ疑惑が浮上しています😱。

税金に関連する諸費用の比較

項目 相場・計算方法 おひとりさま
不動産取得税 固定資産税評価額×税率3% 税率3%(後から納付)
固定資産税 固定資産税評価額×1.4% 数千円
都市計画税 固定資産税評価額×0.3% 数千円

これに関しては、自分の数字があまり参考にならずすみません…。
不動産取得税に関しては、明細を見たところ、確かに評価額の3%らしき計算式が書かれていました(この評価額の記載が土地と家屋に分かれていて、またわかりづらい…)。

固定資産税と都市計画税は、個別に明細には記載されておらず「固都税清算金」というかたちで記載されておりました。固定資産税・都市計画税はその年の1月時点の所有者が払っているので、わたしが住み始めた以降の期間を日割りで売主(建設会社)に払うという形でした。
これに関しては、合っていたのかどうかという計算はしていませんが、法律で決まっている数字なので、不動産屋がきちんと計算をしてくれていることを信じました。

固定資産税評価額は、購入後もついてまわる数字なので、その場で計算式を聞いておけば良かったと今となっては思います(評価額は毎年の納付書にも書いてありますが、非常にわかりづらい…)。

登記簿に関連する諸費用の比較

項目 相場・計算方法 おひとりさま
司法書士への依頼料 1万円~13万円程度 約12万
登録免許税 新築の場合:固定資産税評価額×0.15% 割合不明
抵当権設定登記費用 住宅ローン借入額×0.4%(条件によって軽減処置あり。その場合は0.1%) 借入額x0.4%

今改めて調べてみると、税金に次いでこの内訳が良く分かりません。
まず、司法書士への依頼料は、登録代行の手数料ということで、ちょっと高かったですが相場範囲内でした。

登録免許税については0.15%のはずですが、固定資産税評価額と思われる数字に0.15%を掛けても合致しないので、今さらながら、この点についても計算式を聞いておけば良かったと後悔しております。

抵当権設定登記費用については、所有面積の少なさのために軽減処置の対象にはならず、借入額の0.4%でした。

実際の項目

わたしの場合、司法書士の支払い内訳として、以下が掲載されていました。

① 所有権保存登記
② 抵当権設定登記
③ 所有権登記名義人住所変更登記
④ 事後謄本
⑤ 登記申請日当・手数料

①~⑤のそれぞれに対して司法書士への報酬があり、その合計が12万円でした。
①~④に対してそれぞれ税金がかかり、その総額が「登録免許税」に相当します。
② の抵当権設定登記以外、それぞれの金額が正しいのかがわかっておりませんが、法律で決められている税率なので、司法書士さんを信頼しようと判断しました。

一点気になるのが、上記とは別に「表示登記費用」というものを別途支払っています。
調べたところ、これは司法書士ではなく土地家屋調査士に払うものらしいので、司法書士への報酬とは別に振込みました。
ただ、今回調べていて、「表示登記費用」が諸費用に記載されている情報源がなく、もしかして本来は売主が払うものを請求されたんじゃ…とまたもや、ぼったくり疑惑が浮上しています😱😱。

うーむ、改めて登記関係は一般人にはわかりづらすぎると実感。
マンションの購入時は書類やら手続きやらが多くて、諸費用については「全体で相場に収まってるから良いか」くらいになっていましたが、できれば計算式なども確認しておきたかったです。

住宅ローンに関連する諸費用の比較

費用の項目 相場・計算方法 おひとりさま
印紙税 2万円(ローン借入額1,000万円超~5,000万円の場合) 2万円
事務手数料 金融機関によって、定率と定額がある。定額の場合は3~5万、定率の場合は、融資額の2.2%が多い。 2.20%
ローン保証料 借入額の0%~2%程度 0円
団体信用生命保険料 住宅ローンの金利に含まれている。特約を付加する場合は年0~0.3%程度の金利が住宅ローンに上乗せされることもある。 0円

ローンに関する諸費用は、ほとんど相場内でした。
わたしの利用した金融機関の場合は、ローン保証料というのはなく、事務手数料の一択でした。
ただ、審査の結果によっては保証会社の利用が必要になり、料金は金利に上乗せされるようです。
団信については、保証が手厚いと金利が上乗せされるので、上乗せされない範囲内で一番保証の良いものを選びました。

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マンションを購入してわかったこと・注意点

諸費用に関して、ここまで読んでお気づきの方も多いと思いますが、実際にマンションを購入して思ったことをまとめてみます。

一括りに「諸費用」といっても解釈が異なる

諸費用の定義や含まれる項目は決まっているわけではないので、共通するものもあれば、不動産によって項目名が違ったり、諸費用に含むものが異なる場合があるようです。
「諸費用」を「マンション建物以外の費用」とするならば、申込拠出金、手付金、頭金あたりは、物件費用の先払いとして必要になる「初期費用」の方が個人的にはしっくりします。

諸費用の内容により、払い先はさまざま

購入前は、諸費用はなんとなく不動産の仲介業者に払うと思っていましたが、記載したように売主、不動産、管理会社、司法書士、ローン銀行と複数あり、振込先もバラバラです。
当日は、振込先や金額を間違えないように慎重に行いましたが、不動産屋で一括で受けてくれれば良いのに…と思いました。

諸費用の内容により、払う時期が異なる

支払先だけでなく、支払う期日も内容によってまちまちです。
契約日まで、引き渡し日まで、引き渡し後~ヵ月以内、などなど。
さらに不動産取得税は、忘れた頃にやってきます。控除されない場合は、きちんと資金を確保しておかないと後で泣きます。

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諸費用の節約は可能か

もう少し諸費用を抑えられるところがあったのかなと、改めて振り返ってみましたが、巷の情報を見てもあまり抑えられる個所はないようです。
しいていえば、

① 行政書士で安く依頼できるところを探す(または自分で登録手続きをする)
② ローンの手数料の安い金融機関を選ぶ
③ 節税(控除が適用できる物件を選ぶ)

といったところです。

わたしの場合、
① については、自分でも登録作業ができないかと当初思いましたが、やはり素人にはハードルが高く、初めてのマンション購入で大事な登記をミスったら嫌だと思い、不動産会社経由で頼みました。
不動産屋の提携先ではなく、自分で司法書士を探すという方法もあったかもしれませんが、信頼できる人を探すのもまた大変かなと思います。

②については、 手数料よりも金利重視だったため、これ以上抑えようがなかったかと思います。

③ については、同じ条件・価格であれば、平米数を50㎡以上物件が良かったですが、自分の希望条件を満たし、かつ平米数が広くなると、物件価格が大分高くなってしまうので、控除のためにあえて平米数を50㎡以上にしようとは思いませんでした。

よって、諸費用を抑えられる個所はほとんどなかったと思います。

ただ、改めて調べて思うのは、不動産(仲介業者)と司法書士に払う諸費用は、内容がわかりづらい!ということです。物件についてはきちんと調べて質問するようにはしていたのですが、諸費用関係についても、もっと不明な項目や計算式などを聞いておけば良かったと思いました。
とりあえず「”手数料”と付いている項目は一旦疑え」と今は思っています🙄

以上、「新築マンション購入の諸費用とは(後編)」でした!

▼マンション購入前に読みたかったです▼

正直不動産 (1) (ビッグコミックス)

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