今までメンタルを始めいろいろと本を読んできたので、自分が忘れないためにも感想をお伝えしていきたいと思います。
第一弾は、これ「アンタたち治るわよ! ゲイ精神科医が心の病をぶったぎり」
本の概要
Tomyさんというゲイの精神科医の方が、さまざまなメンタルの病気に対して、症例と対処法を説明するという内容です。
症例は、不眠症、うつ病、境界型人格(パーソナリティ)障害、躁うつ病、パニック障害、適応障害、社会不安障害とあり、漫画形式とコラムで構成されているコミックエッセイです。
感想
自分自身が、不安障害、適応障害、発達障害といろいろ診断されて、よくわからなくなってきたときに読みました。
漫画形式というだけでなくTomyさんのキャラが楽しいので読んでいて気持ちが少し楽になってきます。心の問題は向き合うこと自体がしんどいので、ともすると本を読むことすら辛いのですが、この本はすらすら読めました。
最後に、うつ病か甘えかのストーリーもあり、「自分は甘えなんじゃないか」と気になっている(思っている時点で違うと思いますが)場合も参考になります。
わたしは自分自身が気になっていた不安障害や適応障害の個所を中心に読みました。症状の具体例は違えども、起こっている心理状態は似ていてい、適応障害の解決策も主治医から言われていたことと同じでした。
すぐに自分の症状を解決はできないけれど、とりあえず違う方向に進んでないという点を確認できたこと、何より辛かったときに気持ちを落ち着かせることができたのが良かったです。
著者ご自身も適応障害を経験していたということも、少し安心しました。
こんな人におすすめ
わたしのように複数の症状で診察されてわからなくなってきた人や、メンタルの問題なのかわからないのでそれぞれの症状を知りたいといった人、一般のメンタル本はしんどくて読みづらいと思っている人に特におすすめです。
印象に残った文章
印象に残っている文章の一つが、Tomyさん自身が適応障害だったころの話です。
人間の心は風呂釜のようなもので、そこにストレスというお湯が入ってくる。風呂釜の栓は抜いてあるけど、底からお湯が抜けるスピードよりも入ってくるお湯のスピードが速いとお湯があふれてしまう、当時の自分はそういう状態だったと言っていました。症状がつらくなっていく状態とても腑に落ちました。
余談:
これと似た話で「しあわせの箱」の例えを漫画(鬼滅の刃)で読みました。
自分を認めないことを不満に思い鬼になってしまった兄弟子に対し、「しあわせを感じる箱があって、底に穴が開いている」と表現をしていました。どんなに幸せが箱に入っても、それが箱の底から抜けていってしまう。自分も師匠も兄弟子を認めていたのに、それでは満足できず、鬼になってしまった兄弟子に向けた言葉です。
ストレスを溜める風呂釜は栓を大きく開けておき、幸せを感じる箱は底をしっかり閉じておく、日々そうやって生きていけたらなと思いました。
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